建築家とともにマイホームをつくっていく理由

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
House in Chayagasaka, 近藤哲雄建築設計事務所 近藤哲雄建築設計事務所 Salas de estar modernas
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念願のマイホームを購入しようと考える際に、出来ているものを直接見られて安心感のある建売にするか、あるいは建築家に頼んでゼロから家をつくっていくかで迷われる方も多いと思います。どちらかと言うと、何もないところから作る分、建築家に頼む方が不安が少し大きいのではないでしょうか。そこで今回は、新築を建築家に頼むとどんな利点があるのかを、実例とともに紹介していきます。建築家に頼むというよりも、建築家と一緒に家をつくりあげていくと言った方がぴったりかもしれません。

ライフスタイルに合わせた家づくり

建築家は施主とどんな生活スタイルを新しい家に取り入れるかを話し合いながらイメージして実現させていきます。こちらは、近藤哲雄建築設計事務所が手掛けた4人家族のための住宅です。両親は共働きのため、家族としてできるだけ一緒の時間を共同スペースで過ごしたいという希望から、1つの大きなワンルームのようにデザインされています。同時に、バランスよく階段を使ってレベル差をつくり、また壁をずらしながら1つの大きな部屋にいくつものお互いに柔らかく繋がっているスペースをつくっています。子供たちが成長しても、お互いに空間をやさしく区切りながらも常に家族が一緒にいる感覚にしてくれる住宅です。このように、建築家とともにあなたや家族の生活スタイルを、将来を見据えて考えながら家を計画してみてはいかがでしょうか?

写真:Iwan Baan

予算内にまとめるのも建築家の役割

施主の希望をすべて実現しようとすると、もちろん金額は上がります。しかし、建築家の経験や知恵、そして施主とともに話し合いながらコストを抑えられることもあります。こちらは、H建築スタジオが手掛けた丘の上に建つ住宅です。コストを抑えるために、駐車スペースには擁壁を設けていますが、その他の部分は法面のまま傾斜する庭としています。また、ウッドデッキ・木塀・パーゴラなどをお施主さんに作ってもらうことでもコストを抑えています。本当の意味で、建築家と一緒に家をつくりあげた素敵な住宅です。

より自分らしいスタイルの家に

家には機能でも雰囲気でも自分にあったスタイルを求めると思います。建築家は施主と話し合うことで、施主にぴったりのスタイルを感じ見つけ出し実現させていきます。こちらは、大森建築設計室が計画した小さな陶芸家の家です。施主の個展を自宅で開けるように、玄関土間とリビングを一体化して、さらに階段の幅を広げて、その階段を展示に利用できるようにしています。また、陶芸家である施主が自ら外と内の壁を土佐漆喰で仕上げて、建物全体が施主らしい雰囲気となり、家自体が施主の1つの作品のようになっています。

曖昧な希望を分析して具体化してくれる

新しい家に具体的なイメージはないけど、こんな家にしてほしいといった漠然とした希望でさえも、建築家は施主と会話しながらその希望を分析して具体的なものにしてくれます、こちらは、株式会社岡部克哉建築設計事務所が手掛けた住宅です。施主の「少し個性的な家にしたいです」という「少し個性的」という言葉を、お施主さんと共に共通の理解をするために時間をかけてつくりあげたそうです。建築家と一緒に自分の希望をはっきりとしたものにしながら家をつくりあげてみてはいかがでしょうか?

技術的な問題もデザインと合わせて総合的に解決

住宅を建てる際は、デザインだけでなくもちろん構造や設備についても計画に入ってきます。建築家はこうした技術的な問題も知識と経験をもってデザインと組み合わせながら総合的に解決していきます。こちらは、SPACE101建築事務所が計画した太平洋に面した敷地に建つ住宅です。波のイメージと眼下に広がる絶景から海側の一面がガラスとなっていますが、毎年台風の通り道となり、その対策としてガラス部分の内側にスチールの角パイプを建てて、台風が来ても問題がないようなガラス面となっています。

どんな難しい土地でも立派な住宅を建ててくれる

都心部となると狭小でしかもきれいな四角ではない敷地が、建売業者などが手を出せず売れ残ってしまっていることがあります。こちらの松本建築事務所/MA2 ARCHITECTSが手掛けた住宅もその1つでした。奥に約16坪、手前の細長い部分が約6坪という狭小変形の敷地でした。そんな敷地でも、4人家族のお施主さんのために、スキップフロアやワンルームにすべての設備を集約したりすることで、小さい敷地ながら豊かで過ごしやすい空間をつくりあげています。こんな難しい敷地でも立派な住宅が建てられるのは建築家だからこそできることです。

写真:岡田大次郎

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