今回ご紹介するのは、光と風が気持ちいい和モダンな家。もともとあった古い家からの建て替えで、家族の歴史が刻まれた思い出を大事にしつつ、生かせる部分を残し新しくする部分は手を加え、さらに魅力的になった住まいとなっています。木の香りが漂う明るく快適な4世代の住まうこの家を手掛けたのは、岐阜を拠点に活動するアンドウ設計事務所です。一体どんな様子なのでしょうか? さっそく詳しく見て行きましょう!
住まいのロケーションは名古屋。もともとあった築80年の家からの建て替えで、4世代の家族が集う木造の住宅となっています。そしてこちらは道路側の住まいの外観です。上品さの漂う和モダンな住まいは、このようにさわやかな白壁と栗板の塀に囲まれていますが、重厚過ぎない雰囲気で、周囲の風景に圧迫感を与えず自然になじんでいる印象を受けます。
こちらは玄関周辺、アプローチ部分の様子です。右側部分に見える土床のスロープと中央のお客様用の駐車場部分には、もともとの住まいに使われていた瓦が仕込まれ、思い出のある家の資材を新たな場所に利用することで、住み続けてきたこの家の歴史を引き継いでいます。深岩石の敷かれた道は、玄関へのアプローチです。駐車場の背後にランダムに取り付けられた木柱は、住まい縁側の目隠し的な役割を果たしていますが、装飾のようにも見えるので違和感なく風景に溶け込んでいます。17mにも及ぶ2階バルコニー部分に取り付けられた連続する木格子の手すりは、それ自体が住まいのデザインの一部となっていてお洒落な雰囲気。近所からの目線を遮り家族のプライバシーを確保しつつも、室内には光と風を運び快適さをもたらします。
こちらは室内1階のLDKを中心とした様子です。天井が吹き抜けとなったリビングと、その奥にはダイニングキッチン、上部はロフトとなっています。また、リビングと連続するように和室スペースも設けられています。中央に見える大黒柱はロフト部分まで突き抜けて、4世代の集う住まいをしっかりと支えています。
こちらはリビングの様子です。吹き抜け部分に見えている丸太は、もともとの住まいにあったものを使用。歴史を感じる深みのある存在感をしていますね。また、壁の上部に取り付けられた杉板のオブジェのような間接照明と共に、空間のアクセントにもなっています。上部に設けられた多くの横すべり出し窓と下部の大開口からは、さわやかな光と風が住まいに運び込まれます。また、開け放った開口の外には美しい庭が広がり、季節の移ろいを感じることが出来ます。落ち着きが欲しい時は、障子を閉めることで日差しが柔らかい光へと変わり、木の温もりがあふれる優しい雰囲気のリビングになります。
リビングのお隣にあるダイニングの様子です。窓越しには北側に位置する庭が見え、また、天井からは自然光が降り注ぎ、大家族の食卓を快適なものにしてくれています。住まいの雰囲気に合うように食器棚は造り付け。長い板が特徴的なダイニングテーブルと長椅子も手作りのもの。このテーブルを囲んで家族みんなが楽しそうに食事をしたり団らんする様子が目に浮かぶようです。