家の印象を左右する屋根の形

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次世代へ引き継ぐ家 −世田谷の民家再生−, 松井建築研究所 松井建築研究所 Casas ecléticas
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屋根は家屋の外観においてもっとも目につく部位ではないでしょうか。街並みに合わせたり、また屋内に高さや雰囲気といった理想的な空間をもたらすのも屋根の役割です。最近では遊ぶ場所として、など、屋根の持つ意味も多様化してきました。様々な屋根のアイディアをご紹介します。

芝生の中の家

ATELIER NEROが建設したこちらの住宅は、南風を高いところから取り入れられるようめくり上げられた地面の下にあるように造られています。芝を敷いて緑化された屋根の上には、琉球石灰岩で造られた階段を使って上ることが出来ます。地面から緑が続く屋根と、その土地の素材を使った外観が、沖縄の古い集落に溶け込んでいます。

時の流れを感じる瓦屋根

都内に建つこちらの住宅は、80年以上にわたり代々受け継がれてきた日本家屋です。若いご家族が住まわれることになり、改修が行われました。歴史ある姿形を残したまま生活しやすい現代的な住まいにするというご希望のもとリノベーションされ、重厚的で趣のある印象的な屋根の瓦は、昔から使っていたものを一枚一枚ビスで固定し耐震性を高めたそう。年月を経ることでしか得られない鈍い艶を帯びた味わいある瓦の表情が、なんとも風情があります。

屋根からの眺め

葉山の海から二分という立地にあるこちらのお宅は、箱型の住宅であり、その平らな屋根がルーフバルコニーとなっています。外壁と同じ清潔感と温かみを兼ね備えたウッドデッキから、江の島と富士山が望める屋根の上まで楽しむ住宅です。

家族を包む屋根

施工主さまの「いつもなんとなく家族が一緒にいられる家が良い」というお言葉から造られたこちらの住宅は、平屋を大きな屋根が覆っています。庇が長く、深い軒下にデッキがあり、庭に続く開放的なスペースが屋内にまで広がりを持たせています。一つの屋根で包まれた家族のための空間です。

屋根の上の芝生でくつろぐ

犬と一緒に楽しめる宿泊施設兼住宅にはドックランの他に、階段で昇ることの出来る草屋根があります。有明海と雲仙晋賢岳が望める屋根の上には断熱、蓄熱効果のある土と、ドッグランと同じ芝が敷かれており、屋内を快適な温度にするという役割を果たしながら遊び心のあるワクワクとするような場所となっています。

低い屋根のもつ落ち着き

こちらは高さをあえて抑えた低い切妻屋根が印象的な住宅です。敷地や周りの景観の広がりあるイメージを壊さない平たく伸びた屋根に伸びやかさを感じます。深く取られ屋内に落ち着きを与える軒先にはゆったりとした時間を過ごせそうな桧の縁側があります。また切妻屋根にしては緩やかな勾配が、屋内でもそのまま天井の傾斜となっており、表出した梁と併せて力強い印象です。

屋根のこう配がもたらす部屋の立体感

こちらは切り立った左右非対称な屋根がスタイリッシュな印象です。広い面積をワンフロアで取ることが不可能な敷地であったためいくつもの平面が複雑に折り重なるこの住宅では、それを覆う屋根の部分もモダンなバルコニーや書斎として生かされています。急こう配の屋根が作る立体的で動きのある部屋が印象的です。

家へいざなう屋根

京都の特別集計地域に建てられたこちらの住宅は、日本瓦の屋根が歴史ある街並みによく馴染んでいます。二階部分と勾配を変えた緩く長い屋根が家の中へといざなうような落ち着きを演出しています。屋内の天井は屋根の梁が見えるようになっており、連続する垂木がリズムと深み、陰影を部屋に与えます。

伝統の入母屋屋根

こちらは京との古民家を修復、再生した京町屋です。元の外観を出来るだけ保存し造られた家に、厳粛な雰囲気の入母屋屋根が歴史の深さを感じさせます。入母屋屋根は上部が二方向に勾配のある切妻屋根、下部が四方に勾配のある寄棟屋根と二種類の屋根の組み合わせで出来ており、古くから一番格式高い建築様式とされてきました。次世代に歴史を継承していこうという意志と共に、住宅に深みと趣を与えています。

山へ続く屋根

池田山のふもとにあるこちらの住宅は、勾配の緩い長い屋根がそのまま広大な山に溶け込んで見える平屋です。あえて高さを出さないことで平面的な広がりを感じます。自然が四方に広がる立地を最大限活かすシンプルな屋根です。

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